2007-09-17

ボリシャルという街

8月9日
ダッカの古い町、オールドダッカ(名前はそのまま笑)にある港、ショドルガットにいる。
プリコンガ川に面したこの港には、たくさんのボートや船などが行き交い、とても熱気にあふれている。川が重要な交通の一部をなしているバングラデシュの要衝なのだろう。

ここから、18時発の夜行船に乗り、バングラデシュ第5の街、ボリシャルを目指す。僕は約600円の一等席を予約し、船に乗る。2等や3等などの地面に雑魚寝も考えたが、一応日本人だし貴重品もお金も持っているのでせめて荷物だけでも個室の1等に置こうと考えていた。

船は、時間通り出発(ベンガル人は日本人と同じくらい時間通りに行動する)した。僕は、荷物を置くと2等や3等の客室(といえるほどのものではないが・・・)に出てそこらへんにいるガキンチョと遊んでいた。ガキンチョは、周りのいろんなことを知っていて(街の裏とか船の皆が入れないところとか)、いつもそういうところを知りたいと思うときは、子供に近づく。彼らも例にもれず、いろんなことを教えてくれた。船の最後尾の手すりの裏には、彼らのとっておきのスペースがあったし、操舵室がある屋上の座れる場所にも案内してもらった。この日の夜はとても晴れていて、星がとてもきれいだった。遠くで雷が光っているのも見えた。川は静かに流れる。ただ、残念だったのは、大人に紛れて10歳たらずの子供までタバコを吸っていたこと。せめて僕というどっかの金持ち日本人が、それってマズイことだよって言ったら何か変わるかなって思い彼らからタバコを取り上げる。ジェスチャーで、タバコ→頭→クルクルパーってやる。伝わったのかな。といいつつ、僕も大人に薦められ吸っていたのを彼らは知っていたのだけれど。



大人たちとも話した。そのうち、ベンガル語教室になってきて、僕がベンガル語を話すたびにたくさんの人が集まってきた。いつの間にか、十数人の子供と大人に囲まれて、僕と彼らとのベンガル語の勉強会が続く。僕がベンガル語を話すと、彼らはドッと笑い、違うだとか、発音はこうだ、とか口々に言い合う。
大人も子供も好奇心が旺盛で、とても明るい。最初はキッと睨んでいても、こちらがニヤっとすると、向こうも9割の確率でニヤッと返してくれる(もちろん「コイツきもい」、と思う1割の人達もいるのだが)。

しかしそうこうしているうちに、一等席のマスターがやってきて、僕に英語で、
「ここは2等、3等のところだ。おまえのいるところじゃない。早く部屋に戻れ!何かされたら、どうするんだ!」
といって、僕を引っ張った。周りの男たちも英語がわからないし、わかってもちょっとなので、彼らには伝わっていない。
僕はわかったと言い、一等の船室に戻った。正直少し疲れていたのでちょっと助かった気もしたが、それにしても彼らはそんなに悪い人ではない、というのが僕の思いだった。

カメラを渡しても、自分の顔を一生懸命撮るだけで、盗ろうとか買おうとかしないし、何より彼らの雰囲気がとてもそういったものとかけ離れていた。

日本では、総じて途上国は危ないと思われがちだが、実際それは国によって様々だ。ケニアのナイロビは僕も危ないと感じたが、ここバングラデシュは総じて国民も親日的だし、感受性も豊かで心優しい。貧しいというだけで治安が悪い、というレッテルを貼るのは間違っている。もちろん、たった一人の僕個人が関わったベンガル人にいえることであって、それをバングラデシュの治安全体に結びつけるというのは、あまり説得力のある話ではないのだけれど。

そうこうしているうちに、バングラデシュ第5の街、ボリシャルに着いた。

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この街は、海が近いからか雨季のせいか少し湿り気があり緑も豊かだ。牧場なんかも近くにはあり、また宗教的にはイスラムだけではなく、キリスト教系の寺院やヒンドゥー系の聖者廟なんかもあるらしい。

朝5時半にたたき起こされて着いたため、真っ暗で何も見えなかったので、港の前にあった食堂でチャー(チャイと同じ、こちらではそう呼ぶ)を飲んで時間をつぶす。でもあまりに眠いのと周りのおっちゃんが色々うるさいので、リキシャに乗ってホテルに移動。が、受付のおっちゃんも受付の下で蚊帳の中まだ寝てる。仕方ないので、レセプションにあるソファーで寝る。

朝8時半頃になって、またもやたたき起こされる。受付のおっちゃんはすでに起きていて、部屋はないから隣に行け、とのことだった。
隣のホテルに行くと、歯磨き中の中学生くらいの男の子2人が受付をし、部屋まで案内してくれた。僕をみてニヤニヤしている。こちらもニヤニヤし返す。

大体、この辺の安宿の相場は260円程度。トイレ、シャワーつきで、まぁまぁ快適だ。
それから僕は、もうひと寝入りして、午後から行動を開始することにした。
ダッカの喧騒から比べると、少し落ち着いており(というのも、車の量が圧倒的に少ない→クラクションの音が減る)、とてもいい感じ。建物も、中心部は4階ほどあるが、それ以外はほとんど平屋、よくて2階な感じだった。

本屋にはエロ本なんかもあって、周りのおっちゃんと一緒にみる。皆でニヤニヤする。
平日の昼で人影の無い洋服のマーケットの一角で、ゲームに興じるおっちゃんたちを発見。
さっそく、仲間入り。バングラデシュではメジャーなゲームらしい。一部始終をビデオに収めたので、日本に帰ったらアップしよう。(ここは回線が遅くてアップがうまくできない)
ビリヤードに似ているが、四角の台の上でコインのような平べったい手玉をはじいて一回り小さいコイン状のものをカドの穴の中に入れていく。日本語がうまくないので、とりあえずビデオをみてほしい。
僕もやってみたが、意外と難しくなかなか入ってくれない。

また、街の甘味処にも入ってみた。こちらではあまり甘いものは食事のときにでてこないが、甘味を食べるということになると、本当に甘い。

また、香辛料を葉で包んで食べる、というのがこちらではタバコと一緒に売られているのだが、これをやっている少年もレポートした。
食べたが、本当に苦くマズイ。これを平気で美味そうに食うベンガル人。なんという味覚のレパートリー。
恐れ入った。

この後は、バスに乗って海岸沿いのクアカタ(KUAKATA)という街に行く。

3 件のコメント:

mika さんのコメント...

タバコはいかん!って伝わってるといいね!

mai さんのコメント...

カルはどこでも寝る。寝る。
自分の目でみて、それが自分の中の現実に。
1等の人ってどううつるんだろー。
いろいろムービー楽しみにしてまぷ◎

CARLOSI さんのコメント...

舞ちゃんあんま言ってる意味わかんないよ。。笑 右矢印キーが直らないー