2009-07-03

アジアプレス野中さん講演メモ

<今日のゼミでのアジアプレスインターナショナル野中さんの講演メモ>

彼自身の歴史
*もともと名誉欲や野望で始めたが、仕事を30年続けていく中で変化してきた
→人々の「生きたいのに殺される」姿を目の当たりにする。
→ジャーナリストとしてこの事実を伝えたい。「卵」の側から伝えたい。
30年続けていくことで、仕事に対する考え方の変化。ある意味達観してる。
それは、今欲望にかられてその仕事を始めたとしてもそれを全面否定すべきでない、というメッセージとして聞こえた。

*マスメディア(テレビ)の報道の偏向
たとえば、イラク戦争における米軍側からの視点に偏重する日本メディア→根拠は「年報2004;NHK放送文化研究所」

*だがしかし、人々のメディアリテラシーの低さが問題である、との野中さんの問いかけ
「戦争で何人死んだ?」
ある意味これは基本情報であり、イラク戦争に加担した日本人としては当然知るべき事実。そしてそれはあるていどメディアを通して伝えられている。
→でも普通知らない。
根本的に同時代に起こる戦争であっても興味がないという日本人の事実。
それは、単純に「遠い」とか「想像できない」という言葉で片付けられるべきではない。
それは、ホームレス問題や、ワーキングプアにも通じる関心の低さ。興味のなさ。
他人、もっといえばマイノリティに対して興味がない。自分のことで精一杯→「社会がギスギスしてる」
→それに対する反発として野中さんの生き方がある。マイノリティを伝えることで、ギスギスした世の中に「自分の人間的豊かさ」を見出したい。野中的ジャーナリズムはあくまで「自分の人生の豊かさ」を得るための手段のようだ。共感した。が、僕にはそこまでできないとも思った。

*報道とは何か
-報道する側
「報道とは、ジャーナリストが見せたいと思うものを流すべきである」
-報道を受け取る側
それらを①論理的に②歴史背景もふまえつつ(③忘れた)、取捨選択していくのが重要。
メディアリテラシーが圧倒的に不足している。

発展して・・・
最近では、世界各地のマスコミのニュースを集めて羅列するマスメディアもある。が、それは中立でも客観報道でもない。単なる情報の羅列にすぎない。

最近の雰囲気を見る限りでは、「なぜその事件・戦争が起こったのか」という原因探求心が圧倒的に不足してる。
-9.11は突然起こったのではない。そこに至るまでには多くの伏線があった。
-北朝鮮は日本にいきなり戦争をしかけてくるわけがない。日本人びびりすぎ。

*おまけ
「知性とは、他人の話をいかに忍耐強くきけるかという能力である」

「日本人は崇高な歴史をもち特別だと思いがちだが、そうでもない」(ある意味当然)

「ギスギスした世の中で金ばかりおいかけていては得られない豊かさがあるが、それがあるということをまず認めるべきです」

「戦争の最初の犠牲者は真実である」(ハイラム・ジョンソン元上院議員、1917年)

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